「わたしが共にいる。決して見捨てない」

兄の怒りを買い、命を狙われるほどの状況になってしまったヤコブさんは、母の助言のもと独り生まれ育った家族のもとを離れて逃亡の旅が始まりました。

長子の特権を強く望んでいたこと、また、それを得るために自分がやってしまったこと。また、自分のしてしまった失敗に対する深い反省の時であったかもしれません。様々なことを思いながらの孤独な旅だったと思います。

日も暮れて来たので、一夜を過ごすための場所を探しました。そして、寝る場所を見つけたヤコブさんは、石を一つ取りそれを枕にして寝始めました。すると、ヤコブさんは夢の中で神様からこのように告げられました。

「見よ、わたしはあなたと共にいる。あなたがどこへ行っても、わたしはあなたを守り、必ずこの土地に連れて帰る。わたしは、あなたに約束したことを果たすまで決して見捨てない。」(聖書 創世記28:15 新共同訳)

ヤコブさんの旅は、家族から離れ、兄から身を隠し、更には、自分の罪に苦しみながらの孤独な旅でした。

そんな中でも、神様はヤコブさんのその苦しみや寂しさをよく知っておられ、「わたしが共にいる」、「決して見捨てない」という強い約束の言葉をかけられたのでした。

神様は、私たちが人生の中でどんな孤独な旅をしている時でも、それをよく知っていてくださいます。そして、神様を求める私たちに、「わたしが共にいる」、「決して見捨てない」と今日も力強く約束の言葉をかけてくださっています。