自分が誰から遣わされたのかという確かな保証が与えられたモーセさんでしたが、それでもモーセさんは素直に召しを受け入れることができずに神様に問いました。
そこで、神様はモーセさんの目の前で不思議な業を行われました。
モーセは逆らって、「それでも彼らは、『主がお前などに現れるはずがない』と言って、信用せず、わたしの言うことを聞かないでしょう」と言うと、主は彼に、「あなたが手に持っているものは何か」と言われた。彼が、「杖です」と答えると、主は、「それを地面に投げよ」と言われた。彼が杖を地面に投げると、それが蛇になったのでモーセは飛びのいた。 (聖書 出エジプト記 4:1-3 新共同訳)
モーセさんは羊の世話の途中でこの場所に寄り道をしましたので、モーセさんの手の中にあったのは羊飼いの必需品である杖でした。
しかし、神様の言葉に従って地面に投げると杖が蛇へと姿を変えたのでした。杖が蛇に変わったことも驚きだったことと思いますが、何よりも突然蛇が現れたら飛びのくのも納得です。
そんな中、神様は1つの難題を出されました。
主はモーセに、「手を伸ばして、尾をつかめ」と言われた。モーセが手を伸ばしてつかむと、それは手の中で杖に戻った。(聖書 出エジプト記 4:4 新共同訳)
どんな種類のどんなサイズの蛇だったかはわかりませんが、蛇を触ることすら無理という人がほとんどかもしれません。そんな中でも、蛇つかいという蛇を上手くつかう人たちは蛇の頭を掴んで捕まえるそうです。理由は、頭を掴めば噛まれないからです。
しかし、神様は頭ではなく尻尾を掴むようにと命じられました。これは蛇が苦手か得意かに関わらず、噛まれる危険性のある中で行うなかなかのチャレンジだったことと思います。
しかし、モーセさんはこの神様の言葉に従って尻尾を掴みました。すると、蛇に噛まれることはなく、もとの杖へと戻ったのでした。
このモーセさんの体験から、神様の言葉に信頼することの大切さを学ばされます。