最も落胆しているときが…。

色々なことを思い煩っているうちに眠れなくなり、苦しんでいた夜、知らない人から一通のメールが届きました。外国からのメールだったので「迷惑メールかな?」と思ったのですが、件名は“Praying for you”とありました。読んでみてビックリしました。

 1月の全国牧師会のときに、世界総会のスタッフの方から「世界総会では日本の牧師たちのために毎日祈っています。より気持ちを込めて祈るために皆さんの写真を撮らせて下さい。そして祈りのリクエストのカードを出してください。」という呼びかけがあったのを思い出しました。このメールは世界総会で働く一人の牧師からのものでした。

自分が苦しんでいるちょうどそのときに「あなたのために毎日祈っているよ」というメールを受け取ったことで、私は「神様は私のことを覚えていてくださるのだ」と強く感じることが出来ました。そのメールにとても励まされたことを返信すると、翌日もう一度返信がありました。そこには次の文章が添えられており、さらに励まされました。


 神の導きのみ手を求めて手を差し伸べているすべての者にとって、最も落胆しているときが、神の助けが一番近い時である。彼らは自分たちの道の一番暗かったところを感謝をもってふりかえるであろう。「主は、信心深い者を試練の中から救い出」される(Ⅱペテロ2:9)。誘惑のたびに、試みのたびに、主はそこから彼らを、もっと固い信仰、もっと豊かな経験をもって導き出される。

(エレン・ホワイト『各時代の希望』58章より)


私は人が誰かのために祈ることの力と意義を信じます。一度も会ったことのない人であっても、その人のために心から神様に祈りをささげるときに、神様は私たちが思いもよらないような方法とタイミングでその祈りに応えてくださるのです。

セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会 牧師 伊藤 滋

※写真は高尾梅郷、木下沢梅林の梅の花です。