神の言は生きていて、力があり

病気療養中のSさんが、5月18日早朝にしばしの眠りにつかれました。今でも目を閉じると、Sさんの笑顔、優しい中にも強い意志のこもったまなざし、力のある言葉が胸の中によみがえってきます。

葬儀の前に、ご家族の皆さんから色々なお話を聞かせていただきました。その中で非常に印象に残ったのは、Sさんの聖書にまつわる次のお話でした。

お孫さんが「おじいちゃんの聖書ちょうだい」と言って、Sさん愛用の聖書を譲り受けた。やがてお孫さんがその聖書を読むようになり、おじいさんの聖書に引かれた赤い線に導かれるように教会に通うようになり、洗礼を受け、今では牧師夫人として教会を支えておられるとのことでした。

聖書の言葉には人を活かす力があり、その力はその人のみにとどまるのでなく、周りの人たちや次の世代にも拡がっていくのだということを改めて教えられました。

20150523神の言は生きていて


 

 

神の言は生きていて、力があり、もろ刃のつるぎよりも鋭くて、精神と霊魂と、関節と骨髄とを切り離すまでに刺しとおして、心の思いと志とを見分けることができる。

(新約聖書ヘブル人への手紙4:12 口語訳)

 


 

自分はこの「生きた神の言葉の力」を知っているだろうか?どれほど体験して来ただろうか?…Sさんがそうだったように、自分も真摯な思いで聖書と向き合っていきたい、そんな思いにさせられました。

セブンスデー・アドベンチスト甲府キリスト教会 牧師 伊藤 滋